リニューアルの経緯やサウナエリアのコンセプト
せっかくなら⻘森らしさを詰め込みたい、というところから⽣まれた⻘森 ねぶたサウナ

中⼭
「のれそれ⻘森 〜ひとものがたり〜」というコンセプトで、すごく⾊々なコンテンツを提供されていますが、今回サウナをフィンランド式にリニューアルしようと思った流れについて教えていただけますか?

⽮野さん
⻘森屋にオープン当初からあったサウナを⽼朽化で⼀時クローズしていまして、お客様から「サウナはないの?」「サウナを再開してほしい」というお声を頂いたりしてニーズをすごく感じていたので、今回リニューアルすることになりました。
中⼭
⻘森ねぶたサウナというアイデアはどこから⽣まれたんでしょうか?

⽮野さん
せっかくサウナをやるのであれば⻘森らしさを詰め込んだサウナにしたいよね、というところから、⻘森と⾔えばねぶた祭、ということで⽣まれましたね。
中⼭
最初からフィンランド式サウナを念頭におかれていたんですか?

⽮野さん
そうですね。祭りの熱さとサウナの暑さというのを掛け合わせるイメージがあったので、祭りの熱気とサウナの蒸気をリンクさせるという点でもフィンランド式がぴったりかなと。
中⼭
なるほど!

⽮野さん
サウナ室では祭囃⼦をBGMにしているんですが、このBGMに合わせてロウリュの⽔を落とす、という仕掛けもできたらすごく⾯⽩いなということで、ここはフィンランド式でいきたいねとなりました。
中⼭
熱気→湿度→フィンランド式!という流れは初めて聞きました笑

⽮野さん
そうだと思います笑
中⼭
その発想がすんなり出てこられたということはもともとサウナがお好きですね?

⽮野さん
はい、もともとサウナが好きです!サウナ巡りも良くするんですが、そういう中でもやっぱり特徴のある珍しいサウナが良いなという思いもあって。あとフィンランド式はすごく気持ちよく汗がかけるから、今のニーズともマッチしてるかなというのを感じていました。
サウナ室内に紙のねぶた、という異例のコンセプトが実現するまで
中⼭
御社の⾊々なコンテンツは社員さんたちの意⾒で出来上がっているというのを拝⾒したんですが、サウナのアイデアが出来上がってからは、とんとん拍⼦で進んだんでしょうか?

⽮野さん
いや、本当に紆余曲折…笑

須道さん
笑

⽮野さん
私たちは⼀旦、こういうことやってみたいよねっていうのをざっくばらんに話すんです。でもそれを実現していく、しかもサウナで、となると、クリアしなければいけない条件が本当にたくさんあって。そこをいかに実現するかというところでは本当に皆さんのアドバイスをいただいて、ミーティングにも来ていただいて、アイデアを出来る限り実現するためにサポートしていただきました。
中⼭
ここが特に⼤変だったとか、これは絶対実現したいからこうしたなどあれば⾊々教えてください。

⽮野さん
なんといっても、本物のねぶたを⼊れたい、というところでしたね。平⾯でアートのようにしてねぶたを表現するという案もあったんですけど、やっぱり本物にこだわりたくて。なんとかサウナの中で、⽴体感と迫⼒を出したいなと。
中⼭
⽕気と湿度のあるサウナの中に紙でできたねぶた…と考えるとすごく⼤変だっただろうなと想像はできますが…。

⽮野さん
そこが⼀番⼤きい障壁でしたね。燃えるものをストーブの前に置くのは普通タブーだと思うので。
中⼭
そこを何とかクリアして今の形で実現されたということですね。

須道さん
はい。ねぶた⽤のスペースとサウナ室の間に耐熱ガラスを挟んで、本物のねぶたを置きました。

中⼭
⽀配⼈もそこに関わって解決されていったんですね?

須道さん
そうですね。皆さんが出したアイデアを具現化していくところでいくつかハードルがあったので、関係各所と調整して実現していきました。温度と湿度とねぶたの紙という要素をどう共存させるかというところで⼀番紆余曲折ありましたね。⾏けると思ったら⾏けなかったり笑
中⼭
なるほど。サウナ室内が⼀番⼤変だったということですが、サウナマットもサウナハットもあとは12分計などもすごいこだわっていらっしゃいますよね。

須道さん
12分計は⽮野のチームがかなりこだわって

⽮野さん
そうですね。デザイナーの⽅と3ラリーくらいして、なんとかこうしたいんだっていうところを擦り合わせした結果、すごく満⾜のいくものになりました。

須道さん
普通こんな、跳ねてる⼈形を回す12分計なんて無いですよね笑
中⼭
初めて⾒ました笑

須道さん
あと設計の⾯で⾏くと天井も。

⽮野さん
そうですね。

須道さん
サウナルームの天井を波のような形にしてもらったんですけど、祭りの熱気や躍動感を表現したいということで平らな天井にする予定だったものを結構急遽変えて……

⽮野さん
確かに結構急でした。

須道さん
たしか完成の3,4か⽉前くらいに曲線にしたいっていって実現していただいたんです。
中⼭
確かにだいぶ急ですね!?笑

⽮野さん
チームで話してるときに、あとひとひねりしたいなみたいになって……
中⼭
「なんか天井普通だな」みたいな感じですか笑

⽮野さん
そうです笑

ハルビアを採⽤した経緯や理由
⾒た⽬だけ珍しいサウナでは⽀持されないと思い、信頼のできるブランドで選んだ
中⼭
何⼈くらいのチームで当たられたんですか?

⽮野さん
普段こういった企画をする⼈間が4⼈いまして、あとは設備とマネジメントで6⼈くらいのチームですね。
中⼭
フィンランド式のサウナということで決まった後、⾊々メーカーがある中でハルビアにしようと決められた経緯を是⾮教えてください。

⽮野さん
世界ナンバーワンという実績がある、信頼できるブランドだからという点はやっぱり⼤きかったですね。⾒た⽬だけねぶたで珍しいというだけではサウナファンの⽅にはご納得いただけないだろうと思ったので、本格的なサウナファンにもご納得いただける本格サウナということでハルビアに決めました。
中⼭
導⼊いただいたのはクラブプロですね

⽮野さん
そうですね。通常のストーンの上に飾り⽤のオリジナルストーンを置きたかったこともあって、間⼝が広くて⽯がしっかり⾒えるというところで選びました。あとはサウナが露天エリアにあるので、特に冬は出⼊りの度に温度が下がりやすい構造なんです。なのでパワー⾯の性能も重視して決定しました。
中⼭
なるほど、ありがとうございます。

サポート⾯での安⼼感
中⼭
導⼊まで⾊々なところで紆余曲折があったというお話でしたが、ハルビアからのサポート⾯はどうでしたか?

⽮野さん
かなり柔軟に⾊々サポートいただきました。根岸さんにも初期のころからオンラインミーティングに参加いただいて、できること、できないこと、ここまではできるみたいなところですごく調整をしていただきました。あと設置の⽇もかなり現場で合わせる要素が沢⼭あったので、現場に来ていただいて、操作⽅法やロウリュの⽔の出⽅の調整まで細やかに対応いただきましたね。オープンしてからも、やっている中で出てきた疑問点を投げかけてもすぐに対応していただけるので、すごく安⼼感があります。。
中⼭
いつもありがとうございます笑
根岸
いえいえいえ笑。でも最初に⼊れたヒーターが調⼦悪くて前⽇に交換しましたよね

須道さん
そうでしたね!
橋本
そう、前⽇に。根岸さんが札幌から函館に運んでフェリーに載せて、俺が⻘森の港から⻘森屋さんに
中⼭
ええっ

須道さん
夜10時までにフェリーに載せないと間に合わないみたいになって笑
根岸
そうですね。朝の2時くらいに⻘森について橋本さんにお渡しして……

須道さん
波乱万丈でした笑

⽮野さん
機械なのでどうしてもそういうこともあると思うんですが、そういうときにメーカーさんから代理店さんから⼯務店さんまで連携してなんとかしてくれるというところがあっての今回のオープンだったなとすごく思いますね。
サウナリニューアル前後の利⽤者の変化やお客様の反応について
サウナ好きの⽅にもサウナ初⼼者の⽅にも満⾜いただけている
中⼭
リニューアル後のお客様の反応はいかがですか?

⽮野さん
おかげさまで反応はすごくいいです。やっぱりロウリュのあるサウナというのを⼼待ちにされていた⽅が凄く多かったみたいで、良い反応をいただいてます。あと⼥性のお客様からはグッズ類がすごくこだわっていていいねというお声もいただきますし、そちらも反応が良いですね。
中⼭
あのグッズは確かにすごくほしくなります!

⽮野さん
ありがとうございます。お客様のお声を聞いていると、初めてサウナに⼊ったという⽅からも、本格的なサウナーの⽅からも、どちらにも魅⼒を感じていただけているのかなと思います。
中⼭
皆さん最初は中に⼊った途端びっくりされるんじゃないですか?

⽮野さん
はい笑

須道さん
びっくりされてますね笑。多分サウナ⽬当ての⽅はサウナに⼀直線で、そうでない⽅はねぶたの光につられて吸い込まれていくような感じだと思うんですが、どちらにも満⾜いただけているというのは、⾊々な良さが詰め込まれているからだろうなと思います。
中⼭
リニューアル後のご利⽤者数の変化はありますか?

須道さん
以前よりは格段に、サウナに⼊ってみる⽅が増えましたね。サウナユーザーに加えて新規ユーザーが増えたことで、確実に以前のサウナのときよりも増えています。

男⼥同スペックにした経緯
楽しんでいただける機会は平等に提供したかった
中⼭
サウナのリニューアルや新規オープンが増えている中で、男⼥で差をつけている施設も多いですが、今回男⼥同じスペックのサウナ室をそれぞれ設置した背景というのは何かありますか?

須道さん
そうですね。やっぱり、この宿に来て⻘森らしさをお⾵呂やサウナでも感じて帰っていただくというのが⼤前提だったので、そもそも最初からどちらかだけにつけようという発想はなくて、お楽しみいただける機会は平等に提供したいなと。なのでどちらかを無くしたり⼩さくしたりというのは最初からなかったですね。
中⼭
⼤浴場についているサウナなので正確には分からないと思いますが、男⼥で利⽤者や利⽤率の差などは有ったりしますか?

須道さん
男性の⽅が数は多いですかね?

⽮野さん
そうですね、数で⾏くと男性の⽅が多いと思いますね。

須道さん
でも⼥性のお客様からもすごく良い反応をいただけていて、⼊っている間に12分計のデザインやストーンの表情とかに気づいてくださったり、⾊々なところに⽬を向けながらサウナ全体を楽しんでくださっているようなので嬉しいです。
中⼭
楽しみ⽅の違いというのもあるんですね!フィンランドのサウナメーカーとしてサウナ⽂化をもっともっと広く楽しんでいただきたいという思いもあるので、男⼥同じスペックのサウナが増えてほしいなと思っています。

須道さん
そうですよね。私も今回サウナを作る中で近隣のサウナにも⾏こうと⾊々調べたんですが、男性専⽤で⼥性は週に1回とかしか⼊れなかったりということが多かったので、個⼈的にも増えてほしいです。
中⼭
須道さんも元々サウナがお好きなんですか?

須道さん
いえ、実は元々はそれほど⼊らなくて、今回のサウナをきっかけに⼊るようになりました。
中⼭
そうなんですね!

須道さん
⻘森ねぶたサウナにも完成後に⼊ってみたんですが、ハルビアのヒーターは凄く汗がでるなと実感しました。お客様に⾃信をもって提供できるようになりましたね。

サウナの導⼊やリニューアルを考えている事業さんに向けて
どういうサウナにしたいのか、思いをしっかり持って進めるのが⼤切
中⼭
最後にサウナの導⼊やリニューアルを考えていらっしゃる事業者さんにアドバイスなどあればお願いします。

⽮野さん
私たちはコンセプト寄りのサウナにしたんですが、そういうケースは特に具体化するときには、実現に向けて相談できるチームを整えて進めるのがいいんじゃないかと思いましたね。メーカーの皆さんだったり、関係者の皆さんの協⼒がすごく重要だと感じました。

須道さん
アドバイスというにはおこがましいですけど、依頼する側にしても、どういうサウナにしたいという思いをしっかり持つのが⼤事かなと思いましたた。今回ハルビアさんにも私たちの思いをぶつけて、同じ熱量とかそれ以上のものを返していただけたからこそ良いものが出来たなと感じているので。
中⼭
打ち合わせから両者かなり熱が⼊ってたんですね笑
根岸
⼊ってました!笑。現場は現場で⼤変でしたね
橋本
⼤変でしたね笑。最初の⽕⼊れのところから、どういう⾵に熱が回るのかとか、設定温度とか⽔の量とか、⾳楽との合わせ⽅とか、細かいところまでみんなで協⼒して今に⾄りましたから。

須道さん
本当にいいものが出来たと思いますね。みんないいものができると信じながら進めてきたんですけど、いざ誕⽣してお客様が喜んでくださって、実際⼝コミやSNSでも「サウナに⾏きたいから泊まりに⾏きます」というメッセージがあってとても励みになりましたし。思っていた以上のいいものが出来てよかったです。ここに今いないサウナチームやサウナ好きのスタッフもみんな喜んでいます。
中⼭
サウナに⼊りたいから泊まりにいらっしゃるという反応もあるのは嬉しいですね!

須道さん
そうなんです。宿泊の⽬的を書いていただく欄があるんですが、そこにもサウナに⼊りたいからと書いてくださる⽅も多くて。
橋本
お〜!
中⼭
サウナシュランも受賞されて、おめでとうございます。

須道さん
そうなんです。発表⽇の11⽉11⽇は⻘森ねぶたサウナのワードがSNSで上昇したりして。うれしかったです。

⽮野さん
ホームページのアクセス数もちょっと伸びてました。
中⼭
よかったです!今後も⻘森ねぶたサウナを含めて、⻘森の魅⼒に触れる⽅が増えるといいですね。

須道さん
はい、そう願っています!
中⼭
本⽇はありがとうございました!

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