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家庭用サウナのカビ対策完全ガイド!発生原因から予防・掃除方法まで徹底解説
#サウナの基本 #個宅サウナ
家庭用サウナとカビ。自宅にサウナを導入する方が増えている中、多くの方が頭を悩ませているのが「カビ問題」です。せっかくの家庭用サウナが、カビによって台無しになってしまうのは避けたいものですよね。この記事では、家庭用サウナにカビが発生する原因から予防策、そして効果的な清掃方法まで徹底解説します。
適切なメンテナンス方法をマスターして、清潔で気持ちの良いサウナライフを送りましょう。
目次
1.家庭用サウナにカビが発生する主な原因
家庭用サウナでカビが発生するのは偶然ではありません。サウナの環境は、実はカビにとって絶好の生育条件を揃えているのです。カビの発生原因を正しく理解することが、効果的な対策の第一歩となります。

1-1.高温多湿環境とカビの関係
サウナの高温多湿の環境は、残念ながらカビの成長にも理想的な条件です。カビは一般的に20〜30℃の温度と60〜80%の湿度環境で最も活発に成長します。サウナ使用中は高温であるため、カビの活動は抑制されます。しかし使用後に冷える過程でサウナ内は湿度が高いまま適温になり、カビが繁殖しやすい状態になります。
特に梅雨時期や夏場は外気の湿度も高くなるため、サウナ室内の湿度もさらに上昇。カビの発生リスクが高まります。この季節には特に注意が必要です。
1-2.木材の特性とカビの親和性
サウナには木材が使われますが、木材には湿気を吸収・保持しやすいという側面も。木材の微細な孔や割れ目は、カビの胞子が定着するのに最適な場所となり得ます。
また、木材自体が有機物であることから、カビにとっては栄養源にもなり得ます。特に未処理の木材や保護処理が不十分な木材は、カビに対する抵抗力が弱く、発生リスクが高まります。
1-3.通気不良によるカビの発生
サウナは基本的に密閉性の高い空間です。そのため使用後に適切な換気を行わないと、湿気が室内に滞留してしまいます。密閉された高湿度の環境は、カビの胞子が活性化し繁殖する絶好の条件となります。
特に屋内のサウナや、通気口が少ないサウナでは、この問題が顕著に表れます。使用後にドアを閉めたまま放置すると、湿気が逃げ場を失い、室内の湿度が長時間高いままに。これによってカビの発生リスクが高まります。
1-4.汗や皮脂がカビの栄養源になる
汗や皮脂は、木材の表面に付着することでカビの栄養源となります。人間の汗には塩分やミネラル、皮脂には脂肪酸やタンパク質など、カビが好む栄養素が豊富に含まれているからです。
これらの有機物が木材に付着したまま湿度の高い環境に置かれると、カビが発生・繁殖するための理想的な条件が整ってしまいます。特にベンチやバックレストなど、肌が直接触れる部分はカビが発生しやすい箇所です。
2.家庭用サウナのカビによるリスクと問題点
カビが発生したサウナは、健康面でも様々な問題を引き起こす可能性があります。また、サウナ設備自体にも悪影響を及ぼすため、早期の対策が重要です。
2-1.健康面へのリスク
サウナ内に発生したカビは、単なる見た目の問題ではなく、健康上のリスクも伴います。カビの胞子が空気中に放出され、呼吸によって体内に取り込まれると、アレルギー反応や呼吸器系の不調を引き起こす可能性があります。
カビの種類によっては、マイコトキシン(カビ毒)を産生するものも。長期間の曝露は深刻な健康問題につながる可能性があります。安全にサウナを楽しむためにも、カビの発生・繁殖は徹底的に防ぐ必要があります。
2-2.サウナ設備への影響
カビはサウナの木材を侵食し、長期的には構造的な劣化を引き起こす可能性があります。特に湿気を吸収した木材は、カビの繁殖によって腐食や強度の低下を引き起こすことがあります。
また、カビが発生した木材は、表面の質感や色が変化し、元の美しさが損なわれます。一度深く侵食されたカビは完全に除去することが困難です。最悪の場合は、木材の部分的な交換が必要になることもあります。
さらに、電気系統やヒーターなどにも影響が及ぶと、接触不良や故障の原因に。こうなると修理費用が発生する可能性があります。カビを放置することで、サウナの寿命が短くなり、初期投資の価値が損なわれることにもつながります。
2-3.快適性の低下と美観の損失
サウナの魅力は、清潔で心地よい空間でリラックスできることにあります。カビが発生すると、不快な臭いや見た目の悪さによって、リラクゼーション効果が大幅に減少してしまいます。
また、カビ特有の臭いは、サウナの木材に浸透すると取り除くのが非常に困難です。この臭いは、サウナ使用時の高温によってさらに強く感じられることがあり、本来のサウナの香りを損ねます。
カビによる問題点 | 具体的な影響 | 対策の重要性 |
---|---|---|
健康リスク | アレルギー症状、呼吸器系の問題、頭痛など | 予防と早期除去が必須 |
設備への悪影響 | 木材の腐食、強度低下、電気系統の故障 | 定期的な点検とメンテナンス |
快適性の低下 | 不快な臭い、見た目の悪化、リラックス効果の減少 | 清潔な環境維持が満足度向上に直結 |
3.家庭用サウナのカビを予防する効果的な方法
カビは一度発生すると完全に除去するのが困難。なので、予防が最も効果的なアプローチです。日常的なメンテナンスを習慣化することで、カビの発生リスクを大幅に低減できます。

3-1.家庭用サウナ使用後の適切な換気と乾燥によるカビ予防
サウナを使用した後は、必ず追加で1時間ほど、サウナヒーターを運転させましょう。これによってサウナ室内を乾燥させることができます。また、乾燥運転の後もドアを開けて室内の湿気を逃がすことが重要です。これにより、カビの繁殖に適した高湿度環境を素早く解消することができます。理想的には、使用後15〜30分程度はドアを開放状態にしておきましょう。
屋内サウナでは、扇風機やサーキュレーターで空気の循環を促進することも効果的です。風を送ることで、木材の隅々まで乾燥を早めることができます。ただし、強制的な急速乾燥は木材の反りや割れの原因になる可能性があります。自然な風の強さを心がけましょう。
夏場や梅雨時期など湿度が高い季節には、換気の時間を通常より長めに取ることをおすすめします。季節に応じた換気時間の調整が、効果的なカビ予防につながります。
3-2.定期的な清掃と湿度管理による家庭用サウナのカビ予防
サウナの清掃は使用頻度に応じて計画的に行うことが大切です。毎回の使用後に簡単な清掃を行い、週に1回程度はより丁寧な清掃を実施しましょう。
毎回の簡易清掃では、よく絞った布で木材表面の汗や水滴を拭き取ります。特にベンチやバックレストなど、体が直接触れる部分は念入りに行いましょう。
週に1回の定期清掃では、専用のクリーナーで木材表面を優しく拭き、その後きれいな水で洗剤を拭き取ります。洗剤が残らないよう、しっかりとすすぎましょう。清掃後は十分に乾燥させることを忘れないでください。
3-3.カビ予防のための、家庭用サウナのベンチの使い方と工夫
サウナのベンチは最もカビが発生しやすい場所の一つです。使用時には必ずタオルをベンチに敷いて座る習慣をつけましょう。これにより、汗や皮脂が直接木材に付着するのを防ぐことができます。
使用後のタオルはサウナ内に放置せず、すぐに洗濯するか乾燥させましょう。湿ったタオルを放置すると、それ自体がカビの温床になる可能性があります。
可能であれば、取り外し可能なベンチやすのこを採用することも検討してください。定期的に取り外して日光に当てることで、より徹底的な清掃が可能になります。日光には天然の殺菌効果があり、カビの繁殖を抑制する効果があります。
3-4.長期間使用しない場合の注意点
旅行や出張などで長期間サウナを使用しない場合は、閉め切ったままにせず、適度な換気ができる状態にしておくことが重要です。完全に閉め切ると湿気が溜まり、カビが発生しやすくなります。
ただし、戸外に設置されているバレルサウナなどの場合は、雨や雪が直接入らないよう、換気口は開けつつもドアはしっかり閉める配慮が必要です。
長期不在前には、サウナ内を徹底的に清掃し、乾燥させておくことも大切です。可能であれば、シリカゲルなどの除湿剤を適量配置しておくと、湿度上昇を抑えることができます。
4.カビと灰汁(アク)の見分け方と対処法の違い
サウナの木材に発生する黒ずみや変色は、必ずしもすべてがカビではありません。木材特有の「灰汁(アク)」と呼ばれる現象と混同されることがあります。適切な対処のためにも、両者の違いを正確に把握しましょう。
4-1.カビと灰汁の特徴と違い
灰汁とは、木材内部の成分(タンニンなど)が表面に染み出す現象です。黒や茶色の変色として現れます。一方、カビは微生物の一種。湿気と栄養があれば繁殖し、様々な色(白、緑、黒など)の斑点や模様を形成します。
灰汁の大きな特徴は、人体に無害なこと。むしろ木材の自然な経年変化として捉えられるます。中には防虫効果があるとされる成分も含まれています。一方、カビは健康リスクを伴う可能性があります。
また、灰汁は比較的均一な変色として現れ、時間の経過とともに少しずつ広がります。対してカビは、斑点状や綿毛状の不規則な模様として現れ、環境条件が合えば数日で急速に広がることがあります。
4-2.正しい判断のためのチェックポイント
カビと灰汁を見分けるための簡単なチェックポイントをいくつか紹介します:
1. 臭いを確認する: カビには特有の不快な臭いがあります。特にサウナの温度が上がると強くなります。灰汁には特別な臭いはありません。
2. 触った感触: カビは表面が粉っぽく、ふわふわした質感があることがあります。灰汁は木材の表面と同じ平らな質感です。
3. 広がり方の観察: 数日間で明らかに範囲が広がる場合は、カビの可能性が高いです。灰汁は緩やかに変化します。
4. パターンの確認: 不規則な斑点や特定の場所に集中している場合はカビの可能性が高いです。一方、全体的に均一な変色は灰汁の特徴です。
簡易的なテスト方法として、薄めたエタノールを少量、綿棒に含ませて変色部分を軽く拭いてみる方法があります。カビであれば色が取れることがありますが、灰汁は簡単には取れません。ただし、このテストだけで判断せず、複数の特徴を総合的に判断することが重要です。
特徴 | カビ | 灰汁(アク) |
---|---|---|
色と形状 | 白、緑、黒などの斑点や模様、綿毛状 | 均一な黒や茶色の変色 |
臭い | カビ特有の不快な臭い | 特になし |
健康への影響 | 潜在的な健康リスクあり | 基本的に無害 |
広がり方 | 条件が合えば急速に拡大 | ゆっくりと徐々に広がる |
触感 | 粉っぽい、ふわふわした感触あり | 木材と同じ平らな質感 |
5.家庭用サウナにカビが発生した場合の掃除方法
カビが発生してしまった場合でも、適切な方法で対処すれば、サウナを清潔な状態に戻すことが可能です。ただし、木材を傷めないように注意しながら掃除を行うことが重要です。
5-1.木材に優しい掃除方法の基本
カビの掃除を始める前に、まずサウナ内の湿度を下げ、換気を十分に行いましょう。これにより、掃除中にカビの胞子が飛散するのを最小限に抑えることができます。掃除の際は、マスクと手袋を着用して、健康を守ることも大切です。
基本的な掃除方法としては、柔らかいブラシや布と中性洗剤を使用するのが最適です。強い洗剤や研磨剤は木材を傷める可能性があるため避けましょう。
具体的な手順は以下の通りです。
1. 中性洗剤を水で薄め、洗浄液を作ります。
2. 柔らかいブラシや布に洗浄液を含ませ、カビが発生している部分を優しくこすります。
3. きれいな水で湿らせた布で洗剤をしっかり拭き取ります。
4. 乾いた布で水分を拭き取り、その後十分に乾燥させます。
市販のカビ取り剤を使用する前に、上記の方法を2〜3回繰り返してみましょう。多くの場合、これだけでかなりの改善が見られます。
5-2.安全なカビ取り剤の選び方と使用方法
市販のカビ取り剤を使用する場合は、木材に安全で、サウナ環境での使用に適したものを選ぶことが重要です。一般的な塩素系カビ取り剤は木材を傷める可能性があるため、避けるべきです。
代わりに、以下のような特徴を持つカビ取り剤を探しましょう:
・ 木材用または天然素材の家具に使用可能と明記されているもの
・ 非塩素系または弱酸性タイプ
・ アルコールベースの製品
・ 「自然由来」や「エコフレンドリー」と表示されている製品
カビ取り剤を使用する際は、必ず製品の説明書をよく読み、指示に従いましょう。使用前に目立たない場所でパッチテストを行いましょう。木材の変色や損傷がないことを事前に確認することが大切です。
カビ取り剤を使用した後は、必ず十分に換気し、サウナを完全に乾燥させてから使用してください。残留した化学物質が高温のサウナ環境で蒸発すると、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
5-3.プロのクリーニングサービスを利用すべき状況
家庭用サウナにおけるカビの問題が広範囲に及ぶ場合は、専門的なクリーニングサービスの利用を検討することが賢明な選択と言えます。特にカビが木材の内部まで浸透している疑いがある場合や、広い範囲でカビが発生している状況、何度掃除をしても繰り返しカビが発生する場合には、プロの手を借りることが効果的です。また、サウナから強いカビ臭が消えない場合や、ご家族の中にアレルギーや呼吸器系の健康問題を抱えている方がいる場合も、専門家による徹底的な清掃が推奨されます。
プロのクリーニングサービスを選ぶ際には、サウナやスパ設備の清掃経験が豊富な業者を選ぶことが重要です。事前に使用される洗剤の種類や清掃方法について詳しく質問し、木材の特性を理解した上で優しく効果的なアプローチを取る業者であることを確認しましょう
6.家庭用サウナのカビ対策に役立つグッズと用品
カビ対策を効果的に行うために、便利なグッズや用品を活用することで、予防と清掃がより簡単になります。ここでは、家庭用サウナのカビ対策に役立つアイテムをご紹介します。
6-1.家庭用サウナのカビ予防に効果的な除湿・換気グッズ
サウナの湿度管理は、カビ予防の鍵となります。以下のようなグッズを活用して、効果的な湿度管理を実現しましょう:
1. 湿度計: サウナ内に設置して湿度レベルを常に把握しておきましょう。適切なタイミングでの換気や除湿対策が可能になります。デジタルタイプは見やすく正確で便利です。
2. 小型除湿機: サウナ専用の小型除湿機を設置するのも◎。使用後の湿度を効率的に下げることができます。ただし、木材を急速に乾燥させすぎないよう、適切な使用が必要です。
3. サーキュレーター: 小型のファンやサーキュレーターによる空気の循環促進。湿気のこもりを防ぎます。特に角や隅の換気を改善するのに効果的です。
4. 自動換気システム: 一定の湿度を検知すると自動的に換気を行うシステム。不在時も適切な湿度管理が可能になります。
5. 調湿木炭: 天然の調湿効果がある木炭を適量配置します。湿度の変動を緩やかにし、カビの発生を抑制できます。
これらのグッズは、定期的なメンテナンスと組み合わせることで、より効果的にカビを予防できます。サウナの使用頻度や設置環境に合わせて、最適な組み合わせを見つけることが大切です。
6-2.サウナ専用の清掃道具とメンテナンス用品
サウナの清掃とメンテナンスには、木材の特性を考慮した専用のアイテムを活用しましょう。まず、湿気や汗を効率よく拭き取るためには、柔らかく吸水性に優れたマイクロファイバークロスが最適です。このクロスを使うことで、木材表面を傷つけることなく水分を吸収できます。
また、サウナ内の木材には溝や隙間が存在します。そうした箇所の清掃には柔らかい毛のブラシが役立ちます。
清掃後の木材保護には、サウナ専用の木材用保護オイルの塗布が効果的です。このオイルが木材に浸透することで水分の侵入を防ぎ、結果的にカビの発生リスクを低減することができます。
これらのメンテナンスアイテムを適切に組み合わせて使用することで、サウナの木材を長期間美しく保ちながら、カビの発生を効果的に予防することが可能になります。
7.カビに強い家庭用サウナの選び方
新しくサウナを導入する予定の方や、買い替えを検討している方にとって、カビに強いサウナを選ぶことは非常に重要です。初期の選択が、その後のメンテナンスの手間や頻度に大きく影響します。

7-1.カビに強い家庭用サウナの木材と素材の特徴
サウナに使用される木材の中でも、カビへの抵抗力や耐久性に違いがあります。カビに強いサウナを選ぶ際には、以下のような木材や素材の特徴に注目しましょう:
- 熱処理木材(サーモウッド): サーモウッドは高温で特殊処理された木材です。湿気による変形が少なく、カビへの抵抗力が向上しています。また、熱伝導率も低くなっている為、ベンチ等が熱くなりにくく快適です。サーモアスペンなどが代表的です。
- アスペン: フィンランドでは伝統的にサウナに使用される木材です。湿気による変形が少なく、比較的カビへの抵抗力があります。熱を持ちにくいため、低温でも快適です。
- 杉(スギ): 日本の伝統的なサウナ材で、天然の防カビ・防虫成分を含んでいます。適切に乾燥処理されたものであれば、カビへの抵抗力が比較的高いです。
- ヒノキ: 抗菌性に優れ、耐湿性も高いことから、カビが発生しにくい木材として知られています。香りも良く、高品質なサウナに多く使用されています。
- シダー(杉桧): 天然の防腐成分を含み、カビや腐食に強い特性を持っています。独特の香りも魅力ですが、強い香りが苦手な方もいるので注意が必要です。
木材の処理方法にも注目しましょう
木材の処理方法も重要なポイントです。適切な材質のサウナを選ぶことで、カビのリスクを大幅に低減できます。購入時には、木材の種類だけでなく、処理方法についても確認することをおすすめします。
ハルビアの家庭用サウナルームSÖPÖ(ソポ)シリーズは、カビへの抵抗力が強いアスペンを更に熱処理したサーモアスペンを使用しています。
また、造作のサウナルームを作られる方には、サウナ専用木材をお勧めします。高温多湿環境でも快適に使える機能性を備えており、日々のお手入れも楽になりますよ。
THERMORYサーモリー | サーモ処理木材とサウナ用建材の世界最大のメーカー
7-2.換気システムを重視した設計
カビ対策において、換気システムの良し悪しは非常に重要な要素です。効果的な換気システムを備えたサウナを選びましょう。湿気の滞留を防ぎ、カビの発生リスクを大幅に低減できます。
1. 自然換気システム: 温度差による空気の流れを利用した換気システム。換気口が適切に配置されているか確認しましょう。特に天井付近と床付近の両方に換気口があると、効率的な空気循環が期待できます。
2. 強制換気システム: ファンを使った強制換気システムです。これが搭載されているモデルは、より確実な湿度管理が可能です。特に使用後の湿気を素早く排出する機能があると便利です。
3. 湿度センサー連動型: 湿度を感知して自動的に換気を行うシステムです。不在時のカビ対策に非常に効果的です。特に頻繁に家を空けることがある方には重宝するでしょう。
4. すのこ床構造: 床の構造がすのこ状になっているもの。すのこがあると、下部からの空気の流れが生まれます。これにより、床面の湿気滞留を防ぐことができます。特に床は水分が溜まりやすい場所なので、この設計は重要です。
5. 取り外し可能なパーツ: ベンチやすのこなどが簡単に取り外せる設計のもの。清掃や乾燥が容易になり、カビ対策に大いに役立ちます。
購入前には、ショールームで実物を確認し、換気システムについて相談するのがおすすめです。また、既存のユーザーからの口コミや評価も参考になるでしょう。
8.まとめ:家庭用サウナのカビを防いで清潔に保つための習慣づくり
家庭用サウナのカビ対策は、日常的な習慣として継続することが大切です。ここでは、これまでに解説したポイントを踏まえて、サウナを清潔に保つための習慣づくりについてまとめます。
家庭用サウナを、カビの心配なく長く愛用するためにも、対策を実践してみてください。
9.カビに強いサウナルームやサウナ用建材
家庭用サウナをカビから守るには日々のお手入れが大切。でもカビにくい素材のサウナルームや建材を選ぶのも重要です。
9-1.サーモアスペンを使用した家庭用サウナルーム

ハルビアの家庭用サウナルームSÖPÖ(ソポ)は、サウナ&スパ製品で世界No.1のシェアを持つフィンランドのHARVIA(ハルビア)社が、日本の住宅事情に合わせて開発したコンパクトサイズのサウナルームです。SÖPÖ(ソポ)は、フィンランド語で”かわいい”という意味。その名前の通り、約96センチ角~と非常に省スペースです。
また、サウナの本場フィンランド産なので換気もしっかりと設計されています。
材質はサーモアスペン。もともと比較的カビへの耐性が高い性質を持つアスペン材を、サーモ処理(熱処理加工)によって更に強くしています。カビへの耐性の他、寸法安定性や耐久性にも優れています。また、節のない美しい外観がサウナタイムをクラスアップしてくれます。
1人~3人用の3サイズを展開しています。ライフスタイルに合わせて最適なサウナルームをお選びいただけます。
9-2.サウナの為に作られたサウナ用建材 サーモリー サーモウッド

一からこだわった造作のサウナを考えている方には、サウナ用建材がおすすめです。エストニアのサーモリー(Thermory)社は、サーモ加工木材とサウナ用建材の世界最大のメーカー。高温多湿な環境でも安定した品質を維持できるサーモウッドを世界中に供給しています。サーモ加工は熱と蒸気のみで行われ、化学薬品を一切使用しません。そのため、使用中も廃棄の際も有害物質が発生せず、安心です。